Processing で Kinect を使う場合には、以下のいずれかのライブラリを利用する。
- SimpleOpenNI https://code.google.com/p/simple-openni/
- Open Kinect for Processing http://www.shiffman.net/p5/kinect/
- Kinect4WinSDK http://www.magicandlove.com/blog/research/kinect-for-processing-library/
MacOSで動作する「SimpleOpenNI」と「Open Kinect for Processing」を試してみたところ、数年前のブログ記事などで紹介されていた方法よりもはるかに簡単にインストールができたので、それぞれの導入手順を以下に記録しておく。
実施時(2014年10月8日)のOSとProcessingのバージョン
- Mac OS 10.9.5
- Processing 2.2.1
SimpleOpenNI
https://code.google.com/p/simple-openni/
SimpleOpenNI は OpenNI を Processing で利用できるようにしたライブラリ。OpenNIはKinectをコンピュータで利用できるようにするためのドライバを含むソフトウェアで、Kinectの開発に携わったPrimeScene社からリリースされた。※2013年PrimeScene社はAppleに買収され、2014年4月にOpenNIの配布サイトは閉鎖した。
インストール:ライブラリを追加
メニューから Sketch > Import library > Add Library を選択。
SimpleOpenNI を見つけて、
Install ボタンを押す。
このライブラリは100MB以上あるので、ダウンロードをゆっくりと待って、
インストールが終わったら、Macの場合はこれでセットアップが完了。
説明文として Before you can use SimpleOpenNI you have to install OpenNI. と書かれているが、OpenNIも本ライブラリに同包されているのでその必要はなし。
※Mac以外のOSのインストール方法は以下のページを参照。
https://code.google.com/p/simple-openni/wiki/Installation
実行してみる
早速サンプルファイルを実行してみよう。File > Examples を選択。
Excaplesのパネルが開くので、Contributed Libraries フォルダ内の SimpleOpenNI フォルダを開く。User の実行結果がわかりやすいので、最初にこれを動かしてみよう。
メモ:次のエラーが出たら...
異なる環境(MacOS10.7.5, Processing 2.2.1)で実施してみたところ、
Could not run the sketch (Target VM failed to initialize).
For more information, read revisions.txt and Help ? Troubleshooting.
というエラーが出て動かない。
https://github.com/kronihias/pix_freenect/blob/master/build/libfreenect.0.2.0.dylib からlibfreenect.0.2.0.dylibをダウンロードし、libfreenect.0.1.2.dylibに名前を変更。
libraries/SimpleOpenNI/library/osx/OpenNI2/Drivers/libfreenect.0.1.2.dylib
を差し替えたら、正常に動作した。
※参考にしたページ https://code.google.com/p/simple-openni/issues/detail?id=75#c33
Open Kinect for Processing
http://shiffman.net/p5/kinect/
Open Kinect for Processing は Kinectを Processing で利用できるようにした最初のライブラリ。「Kinectハック」ムーブメントの中、Learing Processing や The Nature of Code の活動で Processing 界では著名な Daniel Shiffman が開発した。
インストール手順その1:ライブラリを追加
Open Kinect for Processing を探してインストールする。
インストール手順その2:OpenKinectとドライバをインストール
Macの場合、Homebrew を使って
brew install libfreenect
を実行するのが一番簡単。ドライバのlibusbも一緒にインストールしてくれる。これでインストール作業は完了。
※Mac以外のOSのインストール方法は以下のページを参照。
http://openkinect.org/wiki/Getting_Started
参考文献
Making Things See――KinectとProcessingではじめる3Dプログラミング
この本は SimpleOpenNI の利用を基盤にして書かれている。